PROFILE
吉田智則
ヨシダ トモノリ
俳優/声優/ナレーター/自転車旅人。東京都生まれ。
時には声優、ある時は舞台俳優
またある時はDJ、ナレーター、 はたまたボイスティーチャー、演劇講師と様々な顔を持つが、その実態は自称猯洪有瓩亮転車オタク。 自宅に5台ものロードバイク、MTB、ピスト、アレックスモールトンを抱え、 今日も爛汽廛薀ぅ梱瓩魑瓩瓠都内を疾走する(失踪ともいう)。

アニメ◇『弱虫ペダル』
ドラマ◇『ER 緊急救命室』
MC◇『NHK衛星アニメ劇場』
アニメ◇『陰陽大戦記』
実況◇『Jsportsサイクルロードレース』
ナレーション◇
『自転車動画シクロチャンネル』

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強烈なる青春?

今日は久しぶりに厳しい意見になってしまうかも?

舞台『真田風雲録』を観ました。

福田善之の戯曲を蜷川幸雄が演出。
演じるのは、さいたまネクスト・シアター。
蜷川幸雄さんがオーディションで選んだ若い無名の俳優たちのカンパニーの第一回公演だそうです。

この『真田風雲録』、そもそもは安保闘争直後の1962年に初演された伝説の舞台。
物語は江戸時代初期。大阪冬の陣、夏の陣において、徳川と敵対した豊臣方に集結した「真田十勇士」の活躍を描いています。
この作品が伝説と言われる理由のひとつには、作中に描かれる真田十勇士の英雄的な、しかし絶望的な戦いが、当時の安保闘争を戦う学生たちの現実と二重写しになる時代性にあるようです。

ボクはこの古典的な舞台を観るのは初めてでした。
でも、すごく観たいと思っていた作品。
それは今年2月に出演した舞台『風のクロニクル』の稽古中、演出の越光照文さんが、何度となくこの真田風雲録の話をしていたからです。『風のクロニクル』でボクが演じた狄村瓩箸い青年と、この『真田風雲録』の主人公、牘酥佐助瓩鮟鼎郵腓錣擦娠杆さんの演出家としてのダメだしの言葉がとても印象的でした。
越光さんはこんなことも言っていました。『風のクロニクル』の作者、桐山襲は、戯曲化にあたり、『真田風雲録』にかなり影響を受けたというのです。そのときの越光さんの思い入れタップリの、あまりにも情熱的な語りのおかげで、今回実際に本番を観る前に、ボクはもうほとんど観たような気分になっていたくらい(笑)。

真田風雲録 

観た感想としては、爐覆鵑足りね〜(笑)。
ヒトの舞台を観てすごい厳しい意見かもしれないけど、なんか足りなかったです、
ボクには。
ちなみにこの先はネタばれあります。観ようと思っているひとは読まないでね。

この芝居の初演時の60年安保とか、それにまつわる思想の葛藤や議論は、今ではその時代のこととして限定されてしまって、現在上演する作品としての真田風雲録とは不幸にして繋がらないわけですが、ポップな時代劇として、現代の若いエネルギーの発露の機会として蜷川さんは演出していたように思いました。

まず出色なのは、舞台上には1.7トンの泥んこ(本物の泥!)が敷き詰められていること。
俳優たちはその泥んこの上で合戦を繰り広げるのです。

演じる俳優たちは大変です。かなり過酷な舞台だと思います。
泥の舞台を縦横に走り回り、転げ、激昂しながら殺し合いを演じる、その足元は泥だらけなのです。
顔は汚れ、衣裳は重くなり、足が取られ、滑り、自由に動くことができないに違いありません。体力の消耗も計り知れない。客席にまで泥のかたまりが飛んでくるんですから。

しかし、それこそが蜷川さんの狙いなのだと思いました。
まさに狹イさい甕薺擦魑瓩瓩討い襪鵑世覆辰董
無名の役者が極限まで追いつめられたその先に、それでも湧き上がるかすかな情熱やエネルギーに、それこそ駆り立てられて立ち上がってくる狄薪追雲録瓩離疋薀泙箸靴討寮いがあるはず。
蜷川さんが観客に見せたかったものは、そんな犇妨造寮茲謀瑤覺望の明かり瓩世辰燭里世隼廚い泙后それは若く無名の俳優たちのハングリーな情熱を浮き彫りにするだろうし、そのまま彼らの未来を照らす明かりになるはず。

そんな演出家の想いやこの作品の上演意図、カンパニーの存在意義は十分に分かります。
う〜ん、でも…。
登場する真田十勇士。
とても魅力的なキャラクターです、作中の立ち位置や扱われ方的には。

なのに、あまりそれが伝わってこないのが残念でした。
激烈な生き様がこちらに響いてこない。
ナゼなんだろう??
みんな疲れているのかな?
ただ、叫んでるだけ、自分の言葉になっていないのか、セリフを言っているようにしか聞こえないのがとても残念でした。

でも、セリフが棒読みなのはいいんです。そんなことはどうでもいい。
そうではなくて、こんな題材の舞台を演じるなら、本当に命を削るくらいの熱意で演じてほしいと思います。勝手な要望だけど。

泥で滑るなら転べばいい。転びながら、でも全力で泥の上を駆け抜ければいい。
舞台から去るときは、舞台袖で倒れてもいいから全力で駆け込んでほしい。
声が枯れるまで叫べばいいんです。
その瞬間を全力で演じるべきなんです。

ペース配分を考えて途中でチカラを抜くなっっ!!!!
たとえ連日の公演で疲れていたとしても、舞台から疾走してハケル途中、舞台袖で、観客からまだ見えているのに走りを緩めるなっ!!

……あ、ちょっとアツくなってしまいました…(//・_・//;)

1.7tの泥。
俳優たちにとって、あの敷き詰められた泥が、全てをさらけ出すのに一役も二役もかっていたのは間違いありません。もうなりふり構ってられないもん、足もと泥だから。

泥はそのまんまの気持ちを出しやすくしてくれるだろうし、俳優の中にそれだけの想いがあれば、とてつもない熱量の舞台が出来上がるはずなんです。
それは、演技の犢さ瓩筬犒亳貝瓩魴據垢板靴喞兇┐詆饌羸果となって観客の胸に届くに違いないのです。

しかし…だけど……。
本も演出もきっと面白いし、素晴らしいはずだけど、
十勇士の誰が死んでも「死んだんだ」ぐらいにしか思わない。
役の気持ちや起こっている壮絶な物語に感情移入ができない。
リアルに胸に響かない。
それがすごく残念でした。みんなスゴク頑張っているのが分かるだけに、とても残念でした。

そして、この芝居で最もリアルなのは、泥んこの土だなぁと感じました。
今はほとんどの土は舗装されて隠されてしまって、土に触れる機会ってあんまりないけど、戦国の時代から泥んこは変わりなく存在し続けているというリアルな感触だけが圧倒的なのです。
俳優たちはこの泥の存在感に負けているのかも知れません。
そう仕組んだ蜷川演出の眼目にも負けてしまっているのかな?
舞台は作家や演出家のためにあるのではありません。やっぱり狎賢瓩捻蕕犬詛侏イ里燭瓩砲△襪鵑任后そしてその俳優が生で対峙するお客さんのために。


「その内実を抱えることの淡い現在の青年たち」


蜷川幸雄は、出演する若き俳優たちをそう評しています。
たしかにその通りかもしれません。
だからこそ負けないでほしい。70を超えた老演出家のアジテーションなどに。
今回はまだまだ蜷川さんの方がエネルギッシュなんだと分かりました。
そしてこの芝居のチラシの宣伝文句にはこう書いてあります。

犇烈なる青春、ここにあり

本当に犇烈瓩頁量の芝居って、難しいんだと実感しました。

すみません、酷評過ぎて…。
でもボクも俳優です。言ったことは自分にも必ず還ってくるはず。
ボクも負けないように、頑張らないと! と気持ちが引き締まる公演になりました。
さいたまネクストシアターも、頑張れっ!!!


……なんか厳し過ぎるかな…きっと全部、越光さんのせいです(笑)

だって、あまりにも情感たっぷりに語るんだもん。
真田風雲録、観る前のイメージでもうスゴイ気がしてたよ。

ぜひ、越光さん、いつかこの作品、演出してくださいね。

| PLAY | 00:16 | comments(3) | trackbacks(0) | pookmark |
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コメント
興味深いですね。チョット観たくなりましたよ。吉田さんも頑張って下さいね。
| ぶー太 | 2009/10/30 12:12 PM |
吉田さんこんにちは!
読み応えのある日記更新ありがとうございます!
真田風雲録、観たくなりましたよー。
とりわけ、舞台において吉田さんが大切にしているものがすごくよく分かりました!
酷評というより「もっと頑張ろう!」ってエールを送っているんですよね!
舞台の「生」なライブ感って、本当に不思議な魅力がありますものね。
観る側も大事にしなくちゃなとしみじみと、そして強く思いました。
来年の吉田さんの舞台も(^^)とても楽しみにしてますよ。
頑張ってくださいね!!(^^)/
| しほぽん | 2009/10/30 4:18 PM |
吉田さんの、舞台に対しての熱い思いが伝わってきます(∪_∪)☆

期待が大きかった分、残念な気持ちも倍増しちゃいますよね(+_+)
自分の中でイメージしてたのが大きければ大きいほど、なおさらです☆

酷評というより、同じ舞台に立つ俳優としてのアドバイスというか、『頑張ってほしい、もっと成長してほしい』っていう思いなんですよね!!!
私は、そう感じましたよ☆
| ともこ | 2009/10/30 6:07 PM |
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